しまなみ海道輪行サイクリング(1日目)

8月の第1土曜日、SRCメンバー6名でしまなみ海道へ飛行機輪行で行ってきました。DSC_0003

アクセスは松山空港往復、バスと電車を乗り継ぎしまなみ海道の四国側の入口で自転車の組立2日間でしまなみ海道を往復しました。

早朝5時に京都輪業を出発。羽田空港は6時前だというのにすごい人と車、さすが8月です。DSC_0013 DSC_0018

混雑していたので早めに輪行袋を預けて搭乗口に向かいます。毎回調べられるセーフティーチェック、今回はヘキサゴンレンチがNG。折畳のコンパクトタイプではなくて普通のサイズで長さが15cmを超えていたのでメンバーの一人が再度手荷物を預ける窓口に戻って小さな箱に工具を入れて預けることになりましたDSC_0023

羽田を7時25分に離陸、松山空港に定刻の8時50分に到着しました。松山空港からは空港リムジンバスでJR松山駅に向かいます。その前に預けた輪行袋の受け取りなのですがなかなか出てきません。DSC_0038DSC_0037

輪行袋はターンテーブルではなく係の人が持って来てくれるはずなので待っていたのですが10分経っても出てきません。出て来た時は予定のバスに乗れずその次のバスへ、JR松山駅に着いた時は電車の出発時間1分前!

みんなで輪行袋を抱えてダッシュしましたが無情にも目の前で行ってしまいました~!!

次の電車は1時間後。今治までバスで行く事も考えたのですがそれにはここの駅ではなく松山市駅まで行かなければ乗れません、切符も買っちゃたし。仕方なく駅前の喫茶店でモーニングセットで時間をつぶします。

駅前の喫茶店はメンバーの一人が松山在住の頃によく来たお店らしく昭和の香りのする雰囲気のあるお店でした。君津にはもうこんなお店無いなぁ。美味しいコーヒーごちそうさまでした。DSC_0043

時間になり乗り込んだ電車は各駅停車一両しかないバスみたいな電車です。試走時予讃線と並行して走った時に見たアンパンマンのラッピングをした電車は何両もあったのですがそれは特急だったんですね。

車内は海水浴に行くらしい高校生でいっぱい。予讃線は松山を出発したら今治の手前まで海岸線に沿って走る電車左手に瀬戸内の静かな海を眺めながら進んで行きます。きっと海水浴できるところもたくさん有るんでしょう、駅名は忘れましたがある駅で大勢の高校生が降りて行きました。

各駅はすべて無人駅。風情は一見すると内房線のちいさな駅とそっくりです。

自分たちが降りた「波止浜駅」もそんな無人駅でした、少し広めの待合室とトイレがあるだけの白壁で木造の駅舎です。DSC_0047

真夏の組立作業、日差しを避けてその待合室の片隅で他のお客さんの邪魔にならないように作業しました。それでも汗だくになりながら四苦八苦して1時間ほどで完了。

DSC_0054予定より1時間遅れでスタートしましたが、最初のエイドはすぐそこ2km先のサンライズ糸山です。しまなみ海道の四国側最初のサイクリングターミナルはサイクリストと観光客でいっぱいでした、ここで昼を過ぎたので昼飯を食べてから走りだそうと決まりすぐに出来そうなカレーライスをみんなで注文。6つ頼んだカレーライスは5つはすぐ来たのですが最後の一つが催促しても出て来ません。

輪行袋の次はカレーライスが出て来ません。DSC_0056

結局、再スタートしたのは午後1時30分。(現在の走行距離2km)本日のゴールまで残り86kmです。

DSC_0061最初の来島海峡大橋はしまなみ海道の6つの橋の中で最長最大のつり橋、芸予諸島一つ目の島「大島」まで4kmあります。橋の上は風の少ない瀬戸内地方の中でも適度な風が吹き自転車で走っていると気持ちいいくらいです、またこの橋は原付と自転車・歩行者は分離されていて交互通行。尾道方面から来るサイクリストやレンタサイクルの観光客とすれ違いざまにあいさつを交わしながら大島に渡りました。

日本人以外のサイクリストともたくさんのあいさつを交わしました。日本語以外のあいさつも覚えておくべきでした。DSC_0075

DSC_0065大島に渡ってすぐ定番ルートからはずれて「亀老山展望台」に向かいます。試走時は走らなかったのですが橋から望む瀬戸内海の風景をもっと高いところから眺めたらどんな絶景に出会えるか?と思い今回ルートに加えました。DSC_0066

しかし思った以上に登りがきつい。鹿野山秋元口を少しきつくして長くした感じ、しかも一番暑い時間帯です。あとで聞いたら35℃越えてたらしい。みんなでなんとか登りきって長めの休憩。バテバテです。

予想外にきつかった亀老山ヒルクライムを下って右に折れて大島の東側の海岸線ルートを走りました、このルートも定番ルートから外れた細い松林を抜けるルート。松林を抜けるとちいさな漁港に出ました、昼下がりの漁港は静かな佇まい、ここだけ時間がゆっくり流れている様に感じるのんびりした雰囲気です。この辺に泊って朝から晩まで海眺めてても良いなぁ~

しかし今日は、夕暮れの時間が迫っています!

初しまなみのメンバーには申し訳ありませんが、ここからはブルーラインをひたすら尾道を目指します!満喫するのは明日にとっときます!村上水軍博物館を横目に見ながらブルーラインに戻ります。伯方・大島大橋を渡り伯方島へ道の駅で伯方の塩と水分を補給。大三島橋を渡ってサイクリストの聖地で記念撮影のみですぐに出発。DSC_0081

多田羅大橋を渡って生口島へドルチェ瀬戸田本店でアイス食べたかったのですが着いた時はすでに閉店。これも明日にします。ホテルと夕食の居酒屋に遅れると連絡してすぐスタート、ペースを上げます。しかし、生口橋のスロープ入口でメンバーの一人が足を攣って休憩。ゆっくり再スタートします。

生口橋を渡って因島の海岸線を走っている頃には瀬戸内海のまだ青い緑に見える島影に姿を隠そうとしているお日様もオレンジ色に色を変え静かな海面に映えています。

同時に気温もぐっと下がり涼しくなって来ました。やっと走りやすくなってきたので再度少しペースを上げて夕暮れのブルーラインを走ります。

最後の橋、因島大橋のスロープに入る頃には青みがかかっていた夜空もすっかり闇に染まって夜を向かえました。車道の下を走っている因島大橋の自転車道も外灯で照らされ日中にフェンス越しに望める絶景も明日までお預けです。

向島の夜道は夜間走行の準備をしていなかった頼りないライトで走りました、試走で走っていたので迷わず渡船乗り場にたどりつく事が出来ました。渡船を待つ間しばし休憩、渡船で渡ればホテルはすぐそこです。DSC_0085

小さな渡船には自分たち6人とプラス2名のサイクリスト、集金係のおじさんに110円を船内で払って短い船旅を楽しみます。向こう岸の尾道駅前は夜景が出来あがってキラキラしています。夜道を走ってきた自分たちからは眩しく見えます。

ゴール!2時間遅れでなんとか全員無事にホテルまで走りきる事が出来ました、良かった~

明日ゆっくりしまなみ海道を満喫できるように今日はビールも控えめに早めに就寝です。

しまなみ海道輪行サイクリング(2日目)

飛行機での輪行サイクリングのまとめ

先日、飛行機で行ったしまなみ海道の試走であらためて飛行機輪行の事を考えてみたので、ちょっとまとめてみました。

飛行機での輪行は電車や車と比較して、アクセス時間の短縮で走行時間を多く取れる事や海外サイクリング、別送代の節約やワンウェイのコース設定の実現などメリットも多くありますが目的地で組み立てた時に故障や破損などの心配があります、この不安を解消するためにもしっかりとした梱包が必要だと思います。

飛行機での輪行と言っても国内外の違いや航空会社の違い、もちろん持っていく自転車や輪行袋の違いなど様々な条件で変わると思います。ちなみに先日の輪行サイクリングは「国内・全日空・ロードバイク・オーストリッチロード320」など比較的安全な条件で梱包しました。詳細は以前のしまなみ海道試走の記事をご覧ください。

  • 梱包する時の基本的な考え方

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  1. 輪行袋の中で動いてしまう部分が無いようにすべて固定する。
  2. 極力突起する部分をなくす。
  3. 飛行機に積み込む際はどの方向で置かれるか解らないのであらかじめ上面と底面を決めて梱包する。(基本、フレーム左側面とサドル後端とエンド金具を結んだラインハンドルとサドル座面を結んだラインの3面を底面に指定する)
  4. 空港からサイクリングをスタート出来るように、最小限&軽量な荷物になるように梱包に必要なものを選択する。
  • 梱包・組立時に必要なものDSC_0176
  1. 輪行袋(ショルダーベルト・中締めベルト・リヤエンド金具)
  2. 緩衝材(厚めのスポンジやぷちぷちなど)
  3. ビニールテープひと巻き(刃物が無くても切れる、小さく軽量)
  4. 再使用可能な結束バンド(長さ25cm、15本程度)
  5. ペダルレンチ
  6. 携帯工具などの分解組立時に必要な工具
  7. フロントエンド金具
  8. リヤスプロケットカバー(特にホイルポケットの無い輪行袋は必需品)
  9. 取り外したリヤディレイラーとチェーンを入れる袋
  10. ヘルメットなどを入れる袋
  11. ホイルやその他部品を固定する中締めベルト(輪行袋付属のものやベルクロタイプ、ゴムバンドなど2~3本)
  12. 取り外した部品や分解組み立てに必要なものをまとめる袋やバック
  • 自転車から取り外す部品

 

  1. 前後ホイル
  2. 前後クイックリリース(スプリングを失くさないように!)
  3. ペダル
  4. リヤディレイラー
  5. サイコン
  6. 前後ライト
  7. その他必要に応じて(カメラ、サイコンステー、ボトル、Di2バッテリー、ツールケース、サドルバックなど)
  • 空港時の分解梱包手順(1時間)

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  1. 自転車を降りてシューズを履き替えるDSC_0385
  2. 分解梱包作業をする場所を決める
  3. カートを確保
  4. フロントをインナーギヤ、リヤをトップギヤに変速DSC_0399
  5. 作業に必要なものを準備
  6. 自転車を逆さまにして自立させる
  7. 自転車から取り外す部品をすべて取り外す
  8. リヤスプロケットをカバーする
  9. フロントホイルハブの外側の面を緩衝材で包む
  10. DSC_0177前後エンド金具を取り付ける
  11. 左右ブレーキレバーを握った状態でハンドルに結束バンドで固定
  12. チェーンをフロントインナーギヤから外れないように結束バンドで固定
  13. リヤディレイラーと余ったチェーンを袋に入れて左右チェーンステイ内などの内側に結束バンドで固定(ワイヤーを無理な角度に曲げないようにする)
  14. 駆動側のクランクアームをチェーンステイに結束バンドで固定DSC_0189
  15. サドルバックをシートポストに結束バンドで固定(必要に応じて取り外す)
  16. 輪行袋を広げる
  17. フレームを輪行袋の上に置く
  18. フロントホイルをフレームの左側面に緩衝材で包んだ方をを外側にして置く
  19. リヤホイルをスプロケを外側にして置く
  20. DSC_0183前後ホイルとフレームを中締めベルトで固定(八の字ではなくなるべくホイル全体をフレームに近づけて2~3か所を固定)
  21. ハンドルステムのホルダー固定ボルトを緩めて、ハンドルをホイルとフレームの内側に折りたたむ
  22. ハンドルステムのホルダー固定ボルトを締めつけて、ハンドルをホイル又はフレームに結束バンドで固定
  23. ハンドルの突起している部分を緩衝材で保護するDSC_0171
  24. フロントフォークエンドを緩衝材で保護する
  25. ヘルメットをカバーに入れてフロントフォークとダウンチューブの間に固定
  26. 必要に応じてフロントのアウターギヤを緩衝材で保護する
  27. ショルダーベルトを短く取り付ける(空港内はカートを使うのでショルダーベルトはほとんど出番なし)
  28. 完成!取り外した部品や工具等をリュック等に納めて輪行袋をカートに乗せて手荷物を預ける窓口へ
  • 輪行袋を預ける

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  1. 手荷物の受付窓口で輪行袋を預けて搭乗手続きをする
  2. 「自転車」と申告
  3. 輪行袋の上面と底面を指定する
  4. 「自転車」「コワレモノ」のタグを付けてもらう
  5. 壊れても責任持ちませんの誓約書にサインして搭乗手続き完了
  • 組立手順(一時間)

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  1. カートを確保DSC_0209
  2. 組立作業の場所を探す
  3. 作業に必要なものを準備
  4. 輪行袋を開封
  5. ショルダーベルトを取り外す
  6. ヘルメットを取り外す
  7. 分解梱包手順の逆の順序で固定した部分・緩衝材を取り外す(24~21)
  8. 前後ホイルとフレームを分解する
  9. フレームを逆さまにして自立させるDSC_0211
  10. 更に分解梱包手順の逆の順序でエンド金具・固定した部分・緩衝材を取り外す(15~8)
  11. 前後クイックリリースをホイルに取り付ける
  12. リヤディレイラーをエンド金具に取り付ける(エンド金具のメスねじを傷めないように真っすぐねじ込む)
  13. 前後ホイルを取り付ける(空気圧チェック)
  14. ペダルを取り付ける
  15. サイコンのセンサーとホイルが当たらないか?位置を確認して修正する
  16. ホイルを回転させてギヤの変速を確認する
  17. フレームの逆さまを元通りにする
  18. ハンドルの角度を修正して元に戻す
  19. 前後ライト・サイコンやその他取り外したものを取り付ける
  20. 輪行袋と作業に使ったものをリュック等に収納、身支度をしてサイクリングスタ~ト!
  • その他注意事項
  1. 事前にハンドルとハンドルステムの角度を確認して、出来れば印をしておく
  2. 工具類は事前に分解組み立てをして最小限&軽量を心がけて選択する
  3. 機内持ち込み荷物のセキュリティーチェック時は工具と取り外した部品などの金属は別トレイで申告
  4. 機内に持ち込めないものは持参しない

こうしてまとめるとかなりの作業項目になりましたが分解梱包作業も組立作業も約1時間くらいです、省けるものもありますが現地で故障して乗れなくなる事を考えれば用心して梱包した方がいいと思います。

今回の作業手順は海外輪行でも大丈夫な様に考えましたが、海外輪行の場合更にフロントフォークとハンドルも取り外して梱包する事をお勧めします。DSC_0195s

飛行機輪行をものにして更に行動範囲を広げ、ワールドワイドにサイクリングを自転車を楽しんでくださいね。